魚を売るな、自分を売れ。
「あなたから買いたい」と言われるプロフェッショナルになるために。
約20年前、東京で「デパ地下」という言葉が生まれた頃、後進だった関西にそのノウハウを取り込んで劇的な集客と業績アップに成功しました。今では当たり前になった市場型の生鮮売り場、オープンキッチン、寿司業態などを関西で初めて取り入れたのは当社です。現在は鮮魚の原点に還り、冷凍ではない「生」の魚にこだわった全国各地からの産地直送が高評を得ています。
時代は常に変化していますが、古いシステムが再び見直されることもあります。昭和の市場や商店街の活気が年配層には懐かしく、若い人には新鮮に映るように。魚の知識豊富な販売員がお客様の顔と好みを覚え、料理の仕方まで教えてくれる。するとそこが行きつけの店になる。合理化は大切ですが、対面販売にはポスレジに入力されない顧客獲得の鍵があります。
素直で謙虚であること。研鑽し続けること。包丁さばきが身についても、売上実績を上げても、そこであぐらをかいては成長が止まってしまいます。身につけた業界のノウハウに固執せず、進化し続けること。 それができなければ、流動する消費者ニーズに応え続け、厳しい競合に勝ち残っていくことはできません。いつも頭をやわらかくして時代の変化を読み、新しいアイデアを取り入れる勇気を持ってください。
まわりに気配りができること。お客様の信頼を得るにも部下を牽引するにも、まず人間性が重要です。当社では数字を上げることの前に人間性の豊かな人財を育てることを重視し、外部講師を招いて年3回、2年間の自己啓発研修を行っています。 私が常々言うのは、「魚を売るな、自分を売れ」ということ。お客様に「あなたから買いたい」と言われることを目指してください。
もちろん現在も多くの女性が活躍しています。対面販売では女性が大きな戦力であり、調理補助でも男性にはないきめ細やかさが生かされています。寿司ネタを切ることまで任される人もいます。飲食業態の新展開も進めているなか、女性の活躍の場はますます広がるでしょう。例えば店舗スタッフ全員が女性の「寿司B A R」などがあったら楽しいと思いませんか。
代表取締役社長
川口 達也
Profile.
90年代、関西の百貨店生鮮売り場再生のキーマンとして業界に名を馳せた、先代より令和2年に経営のバトンを受ける。当たり前すぎることをブレずに守り続けること、それがマルカワグループの信念であり、誇りです。時代の変化に左右されることなく、常に半歩先をゆく発想力とかたちにする行動力をもって、マルカワグループを統括・指揮する代表者として現在に至る。